健康運動指導士 大方 孝
いつもお読み頂き有難うございます。
死ぬまで自分の足で歩きたい。それは誰でも望むことです。しかしながら現実は中々その通りにうまくいかなかいことも事実のようです。歳をとり足腰に痛みが出て思うように歩けなくなることが少なくありませんが「歳のせいだから」と諦めてはいないでしょうか?
歳をとって歩けなくなるのは、加齢のためではありません。すばり!運動習慣がないためです。
今回は、3月30日(木)の日本経済新聞夕刊の記事に「週1~2日でも死亡リスク減少」-
1日に8000歩以上 京大チーム調査-という記事についてご紹介します。
『京都大学の井上浩輔助教らは、1日8,000歩以上を週に1~2日だけ歩く人は、週3~7日歩く人と同程度脂肪リスクが減少したとの分析結果を発表した。チームは「運動する時間が毎日取れなくても、週末などに数日だけ運動すれば健康の維持が期待できる」としている。』
『これまでの研究で、1日に8,000歩以上を歩いている人は、死亡率が低くなることが示されているが、週にどれだけウォーキングを行うと、健康への好ましい効果をえられるかはよく分かっていなかった。
研究グループは、米国成人を対象としたコホート研究のデータを用いて、活動量計で測定した歩数の情報から、1日に8,000歩以上歩いた日数が「0日」「1~2日」「3~7日」であった場合の死亡リスクをそれぞれ調べた。
その結果、週に8,000歩以上のウォーキングの日数が多い人ほど、全死亡リスクや、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患による死亡リスクは低くなったが、死亡リスクの減少は、週に1~2日だけで歩いている人でも、週に3日以上歩いている人とほぼ同等であることが明らかになった。』
『全死亡リスクは、週にまったく歩いていない人に比べて、1~2日歩いている人では14.9%、3日以上歩いている人では16.5%、それぞれ低下した。
さらに、心血管死亡のリスクも、週にまったく歩いていない人に比べて、1~2日歩いている人では8.0%、3日以上歩いている人では8.4%、それぞれ低下した。』
(研究は、京都大学大学院医学研究科の井上浩輔助教(社会疫学)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の津川友介准教授(医療政策学)らの研究グループによるもの。研究成果は、国際学術誌「JAMA Network Open」にオンライン掲載された。)
歩数は、身体活動量を簡単に測定できる有効な方法のひとつで、心血管疾患や認知症などの健康リスクとの関連が、さまざまな研究で調査されています。
「近年の研究では、1日の平均歩数を8,000歩以上に維持する重要性が強調されていますが、実際には仕事があったり、糖尿病などの持病があったり、家事や介護、家族の都合などで、毎日の目標を達成できていない人も多くいるが、研究結果は、週に1~2日ぐらいでも、目標歩数を達成することが、健康に十分に良い影響をもたらす可能性があることを示唆するものです」と、研究者は述べています。
つまり、仕事などで毎日忙しくて運動の時間をとれないという人や体力に自信がないという人、高齢者でも、週に数日だけでも、しっかりとしたウォーキングの習慣をと取り入れることで、健康リスクを低減できる可能性があるということです。
京都大の研究結果は、私たちにとって重要なエビデンスを示すもので、例え週に1~2日でも年間を通じて運動を続けることはすべての人の心とカラダに有益となるということです。
歩数をカウントできるスマートフォンやスマートウォッチ、活動量計を持ち歩いて毎日の歩数をカウントすれば、目標を達成しやすく、運動や身体活動を続けていく実践的な方法の1つとして大いに役立ちます。
人生100年の時代。100歳まで自分の足で元気に歩けて、行きたいところへ自由に行けるようにウォーキング習慣で足腰を鍛えましょう。 健康長寿間違いなしです!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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