AQUA HEALTH COMMUNICATIONS
HOMEへ戻る
 水想観
Vol.12 平成15年12月

[ SC復活の法則 ]
 

 日経MJがまとめた2003年度版(2002年8月-2003年7月) の『第21回サービス業総合調査』によると、『環境は厳しいものの、快適さを前面に出した大型施設や富裕層を狙った新商品で顧客を囲い込むことに成功した企業の業績は上向いている。』そうだ。『総合スポーツ施設の売上高伸び率は6.7%で、前回調査を2.1ポイント上回った。 牽引役は健康への意識が高い中高年層だ。40−50歳代の会員比率が「上昇した」と答えた企業は54.5%、60歳代以上については67%に達した。半面、他のレジャーなどに流れやすい若年層の比率は低下する傾向にある。今後欲しい施設についても中高年を意識した「スパ(温浴施設)」が6割を超えた。医師と連携した健康診断プログラムなどを導入するクラブも増えており、特に団塊の世代の取り込みが勝敗のカギを握る。』とあった。

 今でこそ、公営のプールでも中高年の方々が黙々とプールを歩く姿が、けっして珍しいものではなくなり、プールは単に泳ぐだけの施設ではなくなった。そして、水中で歩くことや水中での体操が科学的にも健康に良いとされ運動療法の一つとしても認知されるようになり、高齢社会を背景にこれからは医療とのコラボレーションも期待されている。半面、一時代を支えてきたスイミングスクールの退潮ぶりは目を覆うものが…。年の瀬を迎えるに当たりスイミングスクール復活の法則を考えて見たい。

 1988年に単体のスイミングスクールの支配人をしていた当時のこと。スポーツクラブに周りを囲まれ正に四面楚歌の状態、都内でも有数の競合を経験した。先ずは、「己を知って他人を知れば百戦危うからず」の例えに従い、ある全国チェーンのスポーツクラブの知人を頼って施設の研究を行った。「プール・ジム・スタジオ」所謂三種神器を備えたスポーツ施設と、どう戦うか?! その答えは、ただ1つ。その戦略の要諦は一点集中の理。つまり、プール単体であるスイミングスクールは、プールに特化して専門性において敵を打破するしか生き残る道はない。当時採った第一の戦術は、プールの水質の高度化。第二の作戦は、子供中心の施設から大人も利用出来る施設へのリニューアール。そして第三の作戦は、ジャグジー等を導入して温浴面の充実。こうしてハード面のリニューアールを図り、会員数は減らしたものの生き残ることに成功した。

 1997年、この年は昭和22年生まれの所謂「団塊の世代」と言われる240万人が50歳に達し、明治以来130年続いてきたわが国の人口構造のピラミッドが逆三角形となるエポックメーキングな年だった。さらに、この年に医療費の個人負担が1割から2割に負担増に。この時、直感的に『風』が吹いたと思った。この追い風に乗って次の戦略、次の一手を講じるチャンスが到来した。

 兵法の原理原則からも単体のクラブが大手のチェーン店と同じ手法、同じ戦い方をしても勝負は明らかだ。同じ土俵では、絶対多数に勝ち目はない。競合を生き残る為には、独自のプログラムを開発して兎にも角にもソフト面の充実を図ることが重要だという結論に達した。これからのメインターゲットとなる中高年を取り込むためには「技術志向」から「健康志向」に切替えた新しい商品の投入が必要。健康志向のプログラムを立ち上げるためには、先ずスタッフの意識を変えること。従来の「水平」から「垂直」へ意識の変換を図ると今まで見えなかったものが見え、聞こえなかった声が聞こえるようになるから不思議だ。マーケティング論で言えばマーケティングインへ視点を変えることを意味する。いままで我々は、プロダクトアウトに陥っていなかったか?!という反省を込め水中運動プログラムを立ち上げることに成功。ピンチはチャンスでもある。

  退潮著しいスイミングスクールの復活の法則、この続きはひとまず来年に。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

(有)アクアヘルスコミュニケーションズ
大方 孝

 
 

 

ご意見・ご感想等お聞かせ下さい。

下記フォームに必要事項を入力して『送信』ボタンを
1回クリックして下さい。

お名前 :
所属名等:
ご住所 :
ご連絡先:
E-mail :

ご意見・ご感想など

  


<戻る>

有限会社アクアヘルスコミュニケーションズ
〒177-0052 東京都練馬区関町東 1-25-10
TEL/FAX 03-3928-1333
Email  info@ahc-aqua.com