AQUA HEALTH COMMUNICATIONS
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Vol.30 平成20年9月

 

健康知識と行動のちぐはぐ度

 今回もお読み頂きまして有り難うございます。
 平成20年4月から生活習慣病を予防し、医療費の低減を目指す特定健診・特定保健指導が始まりました。既に皆様ご存知のことと思いますが、40歳-74歳までの被保険者は、健診を受けその結果により保険指導を受けるという制度です。
 さらに、特定健診・特定保健指導は、各医療保険者にその実施が義務付けられており、5年後の平成24年度(2012年)に特定健診の受診率70%(国保65%)、特定保健指導の実施率は45%、メタボの該当者および予備軍の減少(平成20年度比10%減)という数値目標が設定されています。この数値目標を達成出来なかった保険者には、長寿医療制度(後期高齢者医療制度)への支援金(拠出金)に10%程度のペナルティが加算されることになっています。
 この「メタボ特需」により、メタボ市場の規模は、平成20年度に数百億円規模、5年後には1千億円規模に拡大するとの試算もあり、医療保険者は準備万端を整え、保険指導事業者も熱心に事業化に取り組んでいるかと思いきや、その実体は様子見を決め込んでいるようです。どうやら、保健指導ビジネスは先行き不透明なようです。
 一方、特定健診や保健指導を受ける側でも、「メタボ=腹囲85cm、90cm」という数値が一人歩きして認知される状況で、生活習慣病のリスク管理の知識や実践の啓発が望まれるところです。
 〜さて、今月は「メタボリックシンドロームに関する知識と実践のギャップ」について?(財)健康・体力づくり事業財団が行った『平成19年度高齢者を中心とした健康知識と行動のちぐはぐ度調査事業報告書』2008・03)?の“ちぐはぐ度”についてご紹介します。
 高齢者の半数が健康に強い関心があり、健康情報源の8割をテレビから得ているそうです。メタボの認知度については、「内容まで知っている」と回答した人は79・7%、「言葉だけ知っている」と回答した人は18・5%。この両者を含めると98・2%で、ほぼ全員が認知しています。しかし、メタボの理解度は必ずしも正確ではないようです。
 そこで、お試しに「メタボ健康検定」を出題します。正しいと思う方を○で囲んで下さい(答えは来月号に掲載します)。

  1. 妊娠中の喫煙は胎児に影響を及ぼす。(1.正しい 2.正しくない)
  2. 野菜ジュースを飲んでいれば野菜不足にならない。(1.正しい 2.正しくない)
  3. メタボでは、心臓病や脳卒中のリスクが増す。(1.正しい 2.正しくない) r日中に強い眠気に襲われる時は、医師等に相談すべきだ。(1.正しい 2.正しくない)
  4. 小中学生はメタボの心配はない。(1.正しい 2.正しくない)
  5. 眠れない時は、寝酒を飲むのが良い習慣である。(1.正しい 2.正しくない)
  6. 歯周病は、口の中にいる細菌が原因である。(1.正しい 2.正しくない) yBMIは、適正体重の目安になる。(1.正しい 2.正しくない)
  7. ご飯などの主食を毎食適量に摂取することが肥満の予防に繋がる。(1.正しい 2.正しくない)
  8. 口腔の管理は寝たきり予防にも繋がる。(1.正しい 2.正しくない)
  9. 特定保健用食品は生活習慣病の治療に用いる食品である。(1.正しい 2.正しくない)
  10. ビール中ビン1本と日本酒1合のアルコール含有量は、ほぼ同じである。(1.正しい 2.正しくない)
  11. 一度ついた内臓脂肪は、減らすのが難しい。(1.正しい 2.正しくない)
  12. 腹囲が、男性85cm、女性90cmになるとメタボと判定される。(1.正しい 2.正しくない)
  13. 癌になるリスク度は、5年間以上の禁煙で、たばこを吸わない人とほぼ同等になる。(1.正しい 2.正しくない)

 次に、20項目の健康な生活行動についての認知度についてご紹介します。朝食の摂取(99・2%)、減塩(99・9%)、禁煙(98・1%)、運動習慣の継続(97・4%)、彩り豊かな食事(97・3%)、仕事・休養・睡眠のバランス(97・0%)、腹八分目(96・8%)、週に1回以上の休肝日(96・5%)、適正体重の維持(94・2%)、階段の昇降(92・9%)、就寝前2時間以内に夕食をしない(92・4%)、半年に1回の歯科検診(90・4%)、家事労働による運動(87・0%)、日常生活で体を動かす(86・3%)、1日1回の家族・友人と食卓(83・5%)、腹囲の管理(82・4%)、歯間ブラシ・デンタルフロスの活用(82・3%)、1日1万歩(80・8%)、自分にあった睡眠時間(76・3%)、野菜1日350g以上の摂取(71・7%)の20項目中18項目において、全体の80%以上が知っている、聞いたことがあるとしています。
 続いて、20項目の健康な生活行動についてどれぐらい行なっているかという実践度(いつもしている)の割合については、朝食の摂取(79・5%)、減塩(54・0%)、禁煙(75・9%)、運動習慣の継続(27・9%)、彩り豊かな食事(51・8%)、仕事・休養・睡眠のバランス(45・1%)、腹八分目(34・8%)、週に1回以上の休肝日(70・2%)、適正体重の維持(56・2%)、階段の昇降(28・6%)、就寝前2時間以内に夕食をしない(48・5%)、半年に1回の歯科検診(25・7%)、家事労働による運動(48・6%)、日常生活で体を動かす(43・2%)、1日1回の家族・友人と食卓(73・9%)、腹囲の管理(55・6%)、歯間ブラシ・デンタルフロスの活用(28・5%)、1日1万歩(11・0%)、自分にあった睡眠時間(47・1%)、野菜1日350g以上の摂取(47・1%)という結果でした。
「いつもしている」という人の割合が70%以上のものは、朝食(79・5%)、禁煙(75・9%)、1日1回の家族・友人と食卓(73・9%)、週に1回以上の休肝日(70・2%)です。一方、「いつもしている」という人の割合が50%に達しないものは12項目あり、特に少ない事項は1日1万歩(11・0%)、半年に1回の歯科検診(25・7%)、運動習慣の継続(27・9%)、歯間ブラシ・デンタルフロスの活用(28・5%)、階段の昇降(28・6%)、腹八分目(34・8%)と、運動と歯科保健に多いという結果です。
 一般的に推奨されている健康な生活行動についての認知度と実践度の差が=「ちぐはぐ度」です。つまり、「わかっちゃいるけど、行なうは難(がた)し」ということです。
「ちぐはぐ度」は、認知度は80%を超えているが、実践度の低い事項で大きくなっています。1日1万歩(69・8%)、半年に1回の歯科検診(64・7%)、運動習慣の継続(69・5%)、歯間ブラシ・デンタルフロスの活用(53・8%)、階段の昇降(64・3%)、腹八分目(62・0%)という結果です。実践していない理由は、「忙しい、時間がない」「意思が弱い」「めんどくさい」に集中しています。今後是非取り組みたい生活行動は、「腹八分目」(20%)、「野菜の摂取(18%)、「運動習慣の継続」(16%)、「1日1万歩」(14%)などです。一方、取り組み意欲の弱さが目立ったのは、「禁煙」(2%)、「休肝日」(4%)の喫煙・飲酒に関する項目です。
 この「メタボリックシンドロームに関する知識と実践のギャップ」についての調査結果をご覧になり、何か閃いた事はありましたか? この調査結果は、当たり前と言えば当たり前ですね。何となく予想が出来そうな結果のようにも思えます。
 〜さて、さて…ヘルスケアビジネスをSC業界にとって大きなビジネスチャンスにつなげるには、どんなアイデアや取り組み、仕組みづくりが必要なのでしょうか?! 月並みですが、健康づくりを継続させるためには、「楽しく続けて、効果が実感できるプログラムとそれを実現できるインストラクター、そして共に実践する仲間の役割」が大きいのではないかと思います。さらに、健康づくりに関して消極的な人たちをキャッチアップするマーケティング戦略が大事だと思います。しかし、案外これらが一番難しい課題ですね。
 〜なるほど、なるほど。最後までお読み頂きまして有り難うございました。読者の皆様に、何か良い“気づき”があれば幸いです。では、今月はこの辺で。

(有)アクアヘルスコミュニケーションズ
大方 孝

 
 

 

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