AQUA HEALTH COMMUNICATIONS
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Vol.15 平成18年3月

 

商業施設としての社会的責任

 (財)日本水泳連盟や(社)日本スイミングクラブ協会が行っている資格認定事業の文部科学大臣認定「水泳教師」資格制度は、昭和62年(1987年)に文部大臣が告示した「社会体育指導者の知識・技能審査事業の認定に関する規定」に基づいて開始され、平成12年(2000年)には省令(スポーツ振興基本計画)を受けて文部科学省より事業認可を受けて行っている資格制度である。周知の通り「小さな政府」を目指すという行政改革の一環として、「内閣官房行革推進本部」が検討・推進している改革の一つに「公益法人改革」がある。その中の「資格制度」についても規制緩和の対象として検討がなされた結果、国の関与を最小限に抑えるという観点から、各省庁認可の公益法人が行っている事業認定制度は、平成14年(2002年)3月29日付けの閣議決定で「公益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施計画」によって一律に廃止することが決定された。この閣議決定を受けて、現行の水泳教師資格は、平成18年4月1日より「文部科学大臣認定」のいわゆる「御墨付き」が外れることになった。また、平成17年度からは(財)日本体育協会、(財)日本水泳連盟と(社)日本スイミングクラブ協会の三者合同事業である競技別指導者資格として新資格制度がスタートしている。
 今月は、去る1月21日(土)朝から降りしきる雪のなか、千駄ヶ谷の東京都体育館で全国各地より180余名が参加して開催された(財)日本水泳連盟・商業施設教師委員会主管の『日本体育協会公認水泳教師資格更新研修会』の要旨についてお伝えしよう。
 水連が主管する水泳教師資格更新研修会は、平成17年度をもって終了(18年度からは日本SC協会と一本化して開催)となるが、平成17年度は、11月に福岡と大阪で開催されたのに続き、年明けの1月21日の東京会場が最終となった。
 研修内容は、q泳力認定制度の説明、wスポーツ経営論、eスポーツ指導論、r水泳事故について、t水泳教師資格制度の説明、などが行われた。
 昨年の5月、水泳教師在籍施設『経営セミナー』でも「介護保険改革の背景」についての講演をお引き受けしたことがご縁となり、今回は、福岡会場と東京会場で「スポーツ経営論」を講義させていただくことになった。スポーツ経営論では、今後の水泳業界としての係わり方やビジネスチャンスについて持論を述べさせていただいた。前半は、「シニアマーケットの俯瞰」と題して人口構造の変化や少子高齢社会の社会的な背景と指定管理者制度や42条施設、介護予防事業の法改正によりどのような課題や影響を受けるか。後半は、水中運動と介護予防事業の今後の動向と展開に関連して、これからの健康サービス産業では、高度化・専門化したプログラムが求められるので、q事業のアウトソーシング、wプロの指導員の養成事業にビジネスチャンスが創出する。さらに、事業展開においては、それぞれの専門分野のエキスパートがコンソーシアム(協同参画)を構築することが勝ち組の要件である。などについて講義させていただいた。
 水連という団体は、競技力の向上と普及が主活動であることから、水中運動や介護予防といったテーマが、現役の水泳教師やコーチにどのように受け止められるかが、正直なところ少々不安でもあった。しかし、会場の雰囲気はことのほか関心が高く、受講者の皆様には大変熱心に話をお聴きいただいたので、大いに驚いたくらいだ。
 今後、商業施設においても「健康増進・介護予防を目的」としたプログラムメニューの提供が必要であることは言うまでもないことだ。プールで行う水泳や水中運動が地域住民の健康を図り、高齢者の医療費の削減や介護給付費の抑制に繋がり、このことが商業施設としての社会的責任(CSR=Corporate Social Responsibility)を果たすことであり、社会貢献にも繋がる。さらに、今後は公益法人等も大学の 研究機関等とコラボレーション(協  働)して、スポーツ予防医科学的手法を用いてメディカルチェックや体力測定を行い、その結果をエビデンスとしてまとめることやこのエビデンスを元に運動メニューを作成して、健康づくり運動を展開することが希求される。さらに、これらの運動の結果を評価・確認し、さらに医療経済効果を実証していくことが、何よりも業界を活性化することになろう。
 今や「健康づくりは=町づくり」。健康づくりは誰でもが手軽にできて、楽しみながら、その効果を実感できて、長く続けられることがポイント。その点、プールは公営・民間・学校を含め全国に数多くあり、その施設を活用すれば、低コストで、一度に大勢の人の健康づくりが可能である。そして、「下肢の筋力が衰えている高齢者には、生理的にも水の物理的な特性からも、水中での運動がベストフィットする」という判断から、市町村の健康づくりのビジネスモデルとしても、「水中運動は、安全性も高く、経済効率が高い」プログラムとしても最適だ。と「水中運動バカ一代」は考えますが…?! なるほど、なるほど。 最後まで、お読みいただきましてありがとうございました。では、今日はこの辺で。

(有)アクアヘルスコミュニケーションズ
大方 孝

 
 

 

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